三・四〇 サマーナ気を克服するならば、身体から火焔を発することができる。
(『解説ヨーガ・スートラ』平河出版社、p.147)
船頭などだと熱は下腹部で発生させるのが通例だが、クンダリニヨガをやっていると確かに下腹部(丹田)よりも、みぞおちのほうが熱を感じやすいような気がする。
(サマーナ気はダン中からヘソの間にあると言われている)
中国気功の気について言えば、『「気」の医学ですべての病気を治す』(屠文毅、講談社)には以下のように書かれている。
では、気はどこからどのように生まれるのでしょう――。
自然界には温かな気「陽気」があります。これは深い土の中からしみだした水が温められ、気化してできたものです。つまり気は、水から生まれるのです。
陽気は天に昇って冷やされると、霧や雲になります。これらが地上に降りてくると、今度は露や雨という水に還って、土の中に戻ります。
人体の中でも、同様の現象が起きています。腎と膀胱には水(すい)があり、この水は、丹田の火(か)によって加熱され、気化して体内で気になります。人体の気もやはり、水から生まれているのです。
(以下略)
先生の著作だから引用したが、いろいろと分からない所が多い。少なくとも丹田には陽気があるということになっているようである。
*「魂の科学」によるとサマーナ気は水元素からなりその性質を持つと書かれている。だから熱とは少し縁が薄いように思うがどうか。そちらに載せられている訳では
『サマーナ気を克服するならば(肉体から)火炎が出る』
となっていて「解説ヨーガスートラ」と同様、消化との関連で述べられている。